横浜能楽堂について

能舞台の屋根のお話

本舞台の屋根

先日、横浜能楽堂本舞台を見学された海外のお客様より、「屋根は藁葺き(わらぶき)ですか?」とご質問を受けました。
本舞台の屋根ですが、素材は椹(さわら)で葺き方は「杮葺き(こけらぶき)」です。

杮葺(こけらぶき)とは

ウィキペディアによりますと・・・

 杮葺(こけらぶき)は、屋根葺手法の一つで、木材の薄板を用いて施工する工法である。板葺(いたぶき)の代名詞にも使われる。日本に古来伝わる伝統的手法で、多くの文化財の屋根で見ることができる。

とあります。

ちなみに「こけら」は杮と書くのですが、柿(かき)とは微妙に違う字です。
こけらの旁部分は縦の線が上から下まで一本ですが、かきの旁部分はなべぶたの下に巾と書きます。

ハママーク

横浜能楽堂建築時の「横浜市指定文化財 旧染井能舞台復元修理工事報告書」にある屋根工事のページを確認しましたところ、
「椹枌板(さわらへぎいた)を用い杮葺きとした。舞台では、樅の棟折り板の上に燻し瓦の熨斗瓦、雁振瓦、鬼瓦で構成し、鬼瓦には、横浜市の紋章をいれた。」
と記述されていました。
鬼瓦にカタカナのハとマの二文字からなる横浜市の「き章」(通称ハママーク)をいれるなんて、なんて遊びごころいっぱいなんでしょう~と思いました。
横浜能楽堂にお越しいただいた際には、二階見所から本舞台屋根の鬼瓦のハママークをチェックしてみてくださいね!

そして、もう一つ、横浜能楽堂にはハママークをあしらった素敵な建築要素があります。ヒントは下の写真、ぜひ現地にてご確認くださいませ。

(はぜの木)


横浜能楽堂旧ブログより/2016年10月26日(木)掲載