2013年07月25日 (木) 日々の出来事
友の会特典・プーシキン美術館展レクチャーに行ってきました
横浜能楽堂友の会「かもん会」では、能楽堂での公演の他にも、関係施設で開催される企画へのご案内も行っております。今回は現在横浜美術館で開催されている「プーシキン美術館展」の特別レクチャー。展示をご覧になっていただく前に、担当学芸員から展覧会の見どころを聞くことができます。
この企画展は、ロシアのプーシキン美術館が所蔵するフランス絵画のコレクションの展覧会。17世紀から20世紀初頭に至るまでの300年間、ロシアの貴族や富豪たちは、当時のヨーロッパ先進国への憧れとともに、多くのフランス絵画を収集しました。そこには「ロシアが憧れたフランス」が投影されていると言います。また、今回の展覧会の裏テーマは「人物画の変遷」。17世紀から20世紀初頭にかけては、絵画の描き方が大きく変わった時代でもありました。17世紀頃の絵画は、暗い背景の中で貴族たちの肖像や神話の登場人物を写実的に描いたものが多いのですが、20世紀になると、人物の捉え方も背景の描き方も多様になっていきます。特に、今回展示されているゴッホ作『医師レーの肖像』は、彼特有の筆遣いとともに、装飾的な背景の描き方が大きな特徴となっています。
そのような話を専門家の方から分かりやすく聞いたあとに、実際に展示を見てきました。会場は、訪れた日が祝日ということもあり多くの人で賑わっています。展示構成の意図を知ってから眺めると、光の捉え方や絵筆の使い方がどのように変化していったのか等、細かいところも目に入るようになってきます。一枚一枚の絵画に見入っていると、時間が経つのも忘れて呆然と見入ってしまいました。
友の会にご加入していただくと、能楽堂の公演の先行予約はもちろん、他にも様々な特典があります。ご加入を希望する方は、横浜能楽堂窓口でお申込みいただくか、お電話にてお問い合わせください。
(こまこ)